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AIとロボットに奪われる職業・生き残る職業【雇用の未来】

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(事務、テレオペ、レジ打ちなどの仕事が、ロボット・AIに置き換えられると見られている。雇用は教育への影響も大きい。)[画=photoAC/June11

2013年、オックスフォード大学の教授が「AIやロボットによって、米国の702の職業の内47%が将来なくなるリスクがある」と発表。今日は、リカレント教育やSTEM教育の普及に一役買った論文「雇用の未来」を見ていきます。

論文「雇用の未来」とは?

「The future of employment: How susceptible are jobs to computerisation(邦題:雇用の未来〜コンピュータライゼイションは雇用にどのような影響をもたらすか?)」は、2013年9月、英国オックスフォード大学のカール・ベネディクト博士と、マイケル・オズボーン准教授によって発表されました。

論文「雇用の未来」(原文)

論文は世界的に大きな話題となり、日本国内でも多数のメディアが報道。AIやロボットが映画の中の話ではなく、現実のものとして認知されるようになりました。

AIとロボットの登場で変わる雇用と教育

次世代の人材育成について活発な議論が行われていた教育の世界でも、この論文が当時多く紹介されました。

2020年からは、新学習指導要領改訂後の授業が開始され、小学校・中学校でプログラミング教育が始まります。また、政府が掲げる人づくり革命の中では、「人工知能などの技術革新が進む中で、生涯を通じて学び直しを行うことが必要」として、リカレント教育の必要性も言及されています。

いずれも、将来的な雇用の減少を見越した教育施策です。

無くなる職業ワースト100にランクインした職業

論文では、米国の職業702種類の内、コンピュータライゼイションによってそれぞれどの程度消失リスクがあるのか、計算しています。

消失リスクが高い職業として算出された100の職業については、算出結果に数値的な差がほとんど無いため、その一部を抜粋し紹介します。

(英文の職業名を日本語に直しづらい点もあり、不自然な表現もあります。また原文では非常に細かく職業が規定されており、同じ職業名でも細かい仕事の内容によってランキングが異なる場合があります。あらかじめご容赦ください。)

  • 事務員
  • テレオペレーター
  • 書記
  • 貨物業者
  • 司書
  • 保険業、保険評価業
  • レジ打ち
  • 文書整理係
  • ドライバー
  • 料理人、レストラン
  • 時計、靴、カメラなどの修理業
  • 法律事務員、アシスタント
  • (動物の)ブリーダー
  • 郵便局員 etc.

事務的な業務や、職人的ではない・あくまで単純作業を中心とした手仕事などが、ロボットに置き換えられると見られています。

生き残る職業ベスト20にはどんな職業が?

  • レクリエーション療法士
  • メカニック・スーパーバイザ
  • 危機管理責任者
  • 精神病・薬物ソーシャルワーカー
  • 聴覚機能訓練士
  • 作業療法士
  • 義肢装具士・歯科技工士
  • 精神衛生ソーシャルワーカー
  • 口腔・顎顔面外科医
  • 消防スーパーバイザー
  • 栄養士
  • 下宿管理人
  • 振付師
  • セールスエンジニア
  • 内科医・外科医
  • 教育コーディネーター
  • 心理学者
  • 警官・刑事スーパーバイザ
  • 歯科医
  • 小学校教員(特別教育を除く)

人と触れ合う、細やかなリハビリテーションを必要とするような医療や教育などに関わりのある仕事や、メカニックの導入などテクノロジーに対して支配的なポジションにある仕事は、生き残る可能性が高いと算出されました。

まとめ

今後テクノロジーによって消失する職業・生き残る職業の違いを見ていくと、消失する職業の従事者は人口全体から見て非常に多いと想像できます。

論文上は米国の47%の職業が無くなるとしていますが、実際に職を失う人の割合は過半数に及ぶでしょう。

また、先進国では将来的に消失が予測される仕事を、低中所得国へ外注しているケースもあります。そうした仕事が無くなることで、世界的にも所得の差が拡がると予想され、低中所得国への教育支援が求められています。

[文責=くぼようこ]

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