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オーストラリアの大学事情・入試制度 | Group of 8とは

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(オーストラリアは、日本のみならず中国・韓国の留学生にも人気がある。オーストラリアにとって留学は、鉄・石炭に次ぐ第3の主要産業だ。)[画=photoAC/acworks

複数回にわたり、諸外国の大学事情・入試制度を見ていきます。前回の米国に続き、今回はオーストラリアがテーマです。

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オーストラリアの大学事情

オーストラリアの大学は、文系は3年、理系は4〜6年間で卒業するのが一般的。南半球に位置するため6月末〜7月末が冬季休暇、11月末〜2月末までが夏季休暇です。したがって1年も2月末〜6月末と7月末〜11月末の前期・後期で分かれています。

また米国の大学が4年間の大学生活の内、その前半を一般教養の学習にあてるのに対し、オーストラリアでは一般教養の学習は高校在籍時に済ませ、入学してすぐ専攻の学習・研究がスタートします。

Group of 8(名門8大学)

オーストラリアには41の大学があり、その中でもグローバルランキングにも入るようなクラスの大学を「Group of 8」と呼んでいます。Group of 8に数えられる大学は以下の通り。

オーストラリア国立大学(ANU)、クイーンズランド大学、ニューサウスウェルズ大学、メルボルン大学、シドニー大学、モナッシュ大学、西オーストラリア大学、アデレード大学

特にオーストラリア国立大学はオーストラリア一位で、グローバルランキングでもしばしば上位にランクインします。

オーストラリアは留学生に人気

オーストラリアは都市の治安の良さ、生活のしやすさ、大学の教育水準の高さなどから、留学生に人気の都市です。また国家としても戦略的に留学生を誘致しています。

世界で唯一、留学生受け入れと保護を保証する国家法が制定され、教育の質や設備のクオリティなどが厳しく管理されている。(トビタテ!留学JAPAN Webサイトより)

OECDの調査によると、オーストラリアは世界でも3番目に多く留学生を受け入れている国。人口2413万人に対し、2015年の留学生数は26万人、1%以上の割合を占めています。

2015年の留学産業の収入は1兆5,000億円。オーストラリアにとっての留学生受け入れは「鉄鋼業、石炭業に次ぐ3番目の主要産業」とも報道されるほどです。

オーストラリアの大学入試制度

オーストラリアの大学入学制度はいたってシンプル、入試はありません。

オーストラリアの学生であれば、高校卒業時に各州で実施される統一卒業試験が入学判定に使用されます。

海外の留学生は、語学力の試験結果(TOEFLまたはIELTS)とこれまでの学歴によって審査されることがほとんど。一部の大学ではエッセイの提出が求められるケースがありますが、留学生の受け入れについては、米国や英国と比べてもハードルを下げている様子が見られます。

明日は英国の大学事情・入試制度を見ていきます。

>>次の記事「イギリスの大学事情・入試制度」

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[文責=くぼようこ]

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