(保育園には認可・認証・認可外とさまざまな種類がある)[画=photoAC/toya]
出産をしても何かしら働き続けたい、と考える女性は少なくありません。そこで今日は、よく聞く幼稚園・認可保育園・認証保育園・認定子ども園の違いに注目します。
97%の子どもが幼稚園・保育園に通っている
子どもが小学校に上がるのは、満6歳になって最初に迎える4月1日から。日本では6歳からの9年間が義務教育です。
6歳未満の子どもは「就学前児童」と呼ばれ、文科省管轄の幼稚園か、厚労省管轄の保育園に通園するケースがほとんど。
以下の首相官邸資料によれば、4歳を超えると97%の児童が幼稚園または保育園に通園。割合は幼稚園派が半数強、保育園派が半数弱というところです。
幼稚園と保育園はどう違う?
幼稚園は文科省が管轄している幼児教育施設です。小学校や中学校の学習指導要領と同様に「教育要領」と呼ばれる教育指導方針が定められています。通園ができるようになるおは3歳から。幼稚園の先生は"教員"のため、なるためには都道府県毎に付与される教員免許の取得が必要。(教員の国家資格化を目指す動きもありますが2018年5月時点は免許)また国立大学付属の幼稚園もあります。
一方保育園は厚労省管轄の児童福祉施設、行政や民間が提供する保育サービスです。0歳〜5歳までが通園でき、預かり時間も長く延長保育も対応。「保育士」は教員と異なり国家資格です。
教育と保育の違いは?
実際に辞書を引いてみると、このような説明があります。
教育…教え育てること/未成熟者の心身のさまざまな才能を、一定の方法で十分に発育させること
保育…子どもを守り育てること
(小学館「新選 国語辞典 第6版」より)
保育の方が、養い守り育てる「養護」の側面が強いことが分かります。
認可・認証・認定子ども園の違い
保育園にはよく聞く「認可保育園」「認証保育園」「認可外保育園」があります。それぞれどのように違うのでしょうか?
認可保育園
国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士の人数、衛生防災管理など)を満たした園のこと。公的資金による補助があるため、保育料は月2〜4万円程度。その市区町村に在住・在勤・在学中の人が利用することができます。
認証保育園
認可保育園の設置基準では大都市・東京の要件に合致しないことから、東京都は独自に設置基準を設定。クリアした保育園は「認証保育園」と呼ばれています。補助金が一部導入されており、保育料は7〜8万円が上限。国の基準は満たしていないため、認可外保育園の一種となります。
認可外保育園
設置基準を何らかの理由に満たさず・あるいは満たしているものの敢えて国の認可を得ていない保育園です。企業や官庁、学校などに併設されているケースもあります。認可保育園に比べると柔軟な対応をしてもらえるものの、月10〜15万円の保育費がかかります。
認定子ども園とは
さらに幼稚園と保育園のいいとこ取りをした認定子ども園も近年増えています。
幼稚園と保育園が一体になっていたり、認可幼稚園が3歳未満の子どもも受け入れられるようにしたり、保育園に幼稚園の充実した設備や機能を持たせたり、と、その成り立ちはさまざま。
保育料は子どもの年齢、保育の要不要によって異なり、10万円が上限となっています。
(参考:内閣府ホームページ)
今日は幼稚園・各種保育園・認定子ども園の違いについて見ていきました。
[文責=くぼようこ]
※ Educediaは主宰者の研究・論考を目的としています。記事に含まれる情報は、読者の皆様ご自身の責任においてご利用ください。また、本記事の情報は記事公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性があります。
他、転載や引用については「サイトポリシー」をご覧ください。
[スポンサードリンク]
[関連記事]
▽記事のアップデート情報や注目のトピックスをお知らせしています