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"教育"をテーマに日々ニュースやキーワードを解説します。

#ARM ME WITHキャンペーンに見る米国の学校現場事情

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(インスタグラム上には教師たちによる #ArmMeWith の声が広がっている)

Note: Dear Instagramer teachers, I made this collage (conserning privacy)  to introduce your post to Japan, if you would NOT like that your post/photo is used on my blog, please feel free to contact me, Thank you.

前回記事で紹介したトランプ大統領の教員の銃所持・訓練推進のコメントに対する、教員たちの「 #ARM ME WITH /アーム・ミー・ウィズ(銃以外の力で)立ち向かおう」のキャンペーン。今日はインスタグラム上に挙がっている教員たちの投稿を見ていきます。

[関連記事]渦中のニュースについては前回記事参照

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キャンペーンの始まりは2人の教員

2月22日、トランプ氏の発言の直後、@thesuperheroteacherさんと@missbertels_さん2人の教員が、インスタグラムアカウント上で呼びかけをはじめました。

@thesuperheroteacher

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(意訳)#ARM ME WITH 必要なのは、十分なメンタルヘルスのサポート(リソースや資金)。けして銃ではありません。これ以上、学校銃撃事件(school shooting)によって、子どもたちの被害を増やすことには耐えられない。教員のみなさん、今こそ立ち上がり、声を上げるべき時です。シュプレヒコールでも、筆記やマーチでも。みなさんができる限りの意思表明で構いません。私たち教員はこの問題に対して、努力を払うべきです。子どもたちにはその価値がある。私たちはより強固な銃規制の法案と、子どもたちのメンタルヘルスのためのサポート、そして何より彼らが生きられる社会を望みます。子どもたちはこの国の未来を変えるのだから。

@missbertels_

instagram.com

(意訳)#ARM ME WITH 必要なのは、教育現場に十分な物資があること。これはマジ。教育現場は(トランプ政権の)ビジネスターゲットになるべきじゃない。

これが、世界が望む真実の声、解決方法です。友人の@thesuperheroteacherと私は、教員に銃を持たせるよりも、これがもっと実用的な解決方法だと思っています。ぜひ他の教員の皆さんにも、私たちと同じように声を上げてほしい。この活動に参加しよう!

 

2日で数千もの投稿がアップ

インスタグラムやTwitterをハッシュタグ #ARMMEWITH で検索すると、キャンペーンから2日経った時点で数千の投稿が上がっています。

世界の先生たちが学校現場の安全や子どもたちの健全な成長のために望むのは何なのか。1つ1つ示唆に富んでおり、ここでいくつか紹介していきます。

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#ARM ME WITH 本 6歳の子ども達が教室で学ぶべきなのは、恐怖心ではなくて本を読むこと。(コメントより)16歳の時から教師は私の夢だった。銃を持つことなんかじゃない。

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#ARM ME WITH 時間 教員が学校で過ごす8時間は、有意義な人生のためもっと子どもたちにコミュニティや文化、思いやりに目を向けさせるため費やされるべき。試験の点数やその他の数値を上げることよりも。

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#ARM ME WITH もっと小さな人数規模の教室、教員とカリキュラムのための十分な資金、両親たちの有意義な学校参加、子どもたちの問題行動を改善するための人的リソース、教員がプロフェッショナルとして自由で尊重される環境があること

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#ARM ME WITH リソース、時間、心理学者、思いやり、尊重、コラボレーション、感情面でのサポート、資金、ポジティブな感情

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#ARM ME WITH 試験の点数より、子どもたちのヒューマニティ(人間性)、共感、個性を育む教育制度。

 

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#ARM ME WITH スクールカウンセラーの増員。そして彼らにコーディネーターや特別支援教員の検査ばかりさせるのではなく、生徒と向き合える時間を増やすこと。(コメントより)多くのスクールカウンセラーは1校1人か2人しかおらず、子どもに向き合うにも非常に時間が限られ、日々ハードで、サポートを必要としています。

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学校の運営は営利を目的としていない。ボトムライン(社会で格差にあえぐ層)にある生徒も、良く生きられるよう能力の開発を支援する場所。学校は、誰かの経済的・政治的な思惑のための場所じゃない。

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#ARM ME WITH 子ども達に自分のことを"透明人間"だと感じさせない、小さなクラスサイズ。

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#ARM ME WITH 教室に物品を補給するための十分な資金(尽きることがないように)、常勤の心理カウンセラー・看護師・ソーシャルワーカー、子ども達のメンタルヘルスをサポートするためのプロフェッショナル・スキル開発

#ARM ME WITH 常勤の看護師・カウンセラー・ソーシャルワーカー、そして試験ではなく子ども達と触れ合い教育するための十分な時間
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授業の場で子どもたちにこの活動にどう貢献できるかを投げかけた教員もいました。

 

まとめ | 教員たちの声に見るアメリカの教育現場で不足しているもの

今日は#ARM ME WITHキャンペーンから、米国の教員がリアルな現場で何を欲しているのかを見ていきました。多く挙がっていた声には、時間や人員など十分なリソース、スクールカウンセラーなどの存在、お互いに尊重し対話する環境がありました。テストで子どもの能力を測ることばかりに時間を費やすのではなく、人間教育にもっと焦点を当てるべき、という声や、1クラスの人数を縮小し、子どもたち1人1人にもっと向き合うべきという声もあります。また、度々教室の物品(鉛筆、ホワイトボードマーカー、クレヨン、計算機 など)が尽きてしまうことに対する不満も見えます。

米国では現在、ミレニアルズと呼ばれる2000年以降に成人を迎えた世代(1980-90年代生まれ・現在の20台後半〜30台後半)の人口が極めて多く、ミレニアルズがさらに出産育児期を迎えることでベビーブームが始まっています。教員もカウンセラーも物資も不足することが見えている、これまで以上に十分な教育が行き渡らないと危惧される中で、校内に銃を持ち込むことに対する抵抗読み取れます。

明日は安全教育について考えます。

[文責=くぼようこ]

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