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子どものネットトラブル・スマホ依存 | 安全教育について考える(6)

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(SNSをきっかけとした18歳未満の子どもの犯罪被害は増加。スマホ依存など新しいトラブルに親と学校はどう向き合う?)[画=photoAC/はむぱん

前回の記事では「ながらスマホ」や自転車事故など、子ども達にとって身近な交通安全上のリスクや事件事例を取り上げました。今回はインターネット上でのトラブル・犯罪に巻き込まれないための安全教育を取り上げます。

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小学生の半数がスマホを利用 

政府広報オンラインによると、スマホの利用者・所有者は小学生では半数、高校生では97%に上るといいます。

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ネットを「使わない」人生はない

Instagram、TwitterやFacebookなどSNSや、LINEなど無料通話アプリが、子どもたちにとっての学外でのコミュニケーションの舞台となっています。グループに参加しない、という選択肢は子ども達にとってはほとんど無いでしょう。この先社会に出るにあたってもインターネットの利活用スキルは必要で、利用上の教育は避けて通れません。

子どものネットトラブル事例

総務省公開資料「インターネットトラブル事例内容」は非常にわかりやすく、よくまとまっているのでおすすめです。中学生であればそのまま読ませても良いでしょう。ここでは掲載されている事例の一部を紹介します。

 □ 深夜までスマホを使い生活習慣に乱れ

 □ SNSや無料通話アプリでの悪口・仲間外れ

 □ SNSで知り合った人による性犯罪被害

 □ 小遣い稼ぎを目的に未成年がSNS上でアプローチ

 □ 友人内でのやり取りに留めていたつもりが個人情報が漏れて待ち伏せ

 □ SNS投稿から個人が特定、個人情報も検索可能に

 □ ゲームやSNSアカウントのIDとパスワードを教えてしまい乗っ取り被害

 □ ゲームに夢中になって高額請求

 □ オンラインショッピングやフリマアプリで商品が届かないトラブル

 □ ワンクリック詐欺やウイルスによる不当請求

SNSでの児童の犯罪被害数が過去最高、対策は?

警察庁の調べでは、2017年上半期だけで、SNSをきっかけに犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どもは919人いるといいます。その内、6割に上る532人が児童買春・児童ポルノの被害に遭っており、その内9割が有害サイトへのアクセスを制限する「フィルタリング」を行なっていなかったと見られています。

携帯電話各社フィルタリング設定方法

AndoroidもiPhoneにも「あんしんフィルター」機能があります。それぞれ小学生・中学生・高校生などの年齢段階別にフィルターの強度を変更したり、サイト閲覧だけではなく、発着信先の制限やアプリやスマホの利用可能時間帯の設定を行うことも可能です。設定方法や利用方法などは各携帯電話会社に設定方法を確認するようにしましょう。

・docomo あんしんフィルター:こちらのページから専用アプリをダウンロードできます。

・au あんしんフィルター:Andoroidはスマホのホーム画面から[アプリ][auサービス][au Market]でアプリを検索します。検索方法の詳細はこちらのページでチェック。またこちらのページでは利用可能な機能などの紹介が見られます。

iPhoneはこちらのページからアプリをダウンロードします。

・softbank あんしんフィルター:こちらのページから申し込みを行えます。

 

Andoroidは「あんしんフィルター」でサイトもアプリも制限ができますが、iPhoneは「あんしんフィルター」ではアプリ制限ができません。ホーム画面の「設定」から機能制限を設定する必要があるので注意が必要です。

生年月日などの推測されやすいパスワードの使用や、パスワードを書いた紙を引き出しにしまっておく、子どもの前でパスワードを解除する、などの行動は控えましょう。

スマホの使い方、家庭でのルールは?

家庭で子どもとスマホの使い方についてルールを決めるのは、とても大切なことです。では、どういった観点からルールづくりをし、話し合えば良いのでしょうか?具体的なルール作りは家庭毎によって異なると思いますが、以下にポイントをまとめます。

① 載せてはいけない情報・表現は何か

自分や家族・友人を含む姓名、住所、最寄駅、学校名・勤務先・写真、自宅や周辺で撮影した写真、人の悪口・カッとなったまま言葉を書き込むこと

② アクセスしてはいけない情報は何か

アダルトサイト・暴力的なコンテンツ etc.

③ やってはいけないことは何か

ネット上で友達になった人に無断で会いに行く、許可されたサイト以外で物やコンテンツを購入する、無断でソフトウェアをダウンロードする、長時間のゲームや友人とのやり取り

④ スマホをOFFにすべきTPO(時間・場所・状況)は

夜22時以降、学校にいる間、優先席の近くや病院・映画館など他人に迷惑がかかる場所、歩きながらや自転車に乗っている間

⑤ たまにはスマホから離れてすべき体験

⑥ スマホがあるからできることで、子どもに挑戦してもらいたいこと

⑦ 心構え

投稿する前に必ず一度読み返すこと、困ったら・許可を得たいことはすぐ親に相談

これらに加え、スマホのパスワードは親に開示し変更しないこと、禁止することについてはなぜ禁止するのか、禁止したことを破った場合にはどうするか、紛失や故障時にはどうするか、などを子どもとよく話し合う必要があります。

子どもの「スマホ依存」どうする?

スマホ利用については、家庭で使用のルールを考えていく必要があります。同時に、親自身も自律した使い方を見せなければいけません。また、無理に取り上げるのは逆効果、かえって依存性を高める、という説もあります。

前述したようにまずは家庭でルールを決め、上記フィルタリングも上手に活用しましょう。精神的に充足していないために、SNSやネットの関係構築や人と繋がることに固執していることも考えられます。家族での会話や、外出など、子どもの世界を広げる手助けをすると良いでしょう。

決めた時間スマホに触らないと木が育つアプリ「Forest」

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Forestダウンロードページ  Andoroid版 |  iPhone版

ゲーム感覚でスマホ断ちができるオススメのアプリが「Forest」。勉強など集中したい時に、あらかじめ時間を決めてアプリを設定します。定めた時間中にスマホを触らなければ、種から木へと成長していきます。一方触ってしまうと、木は枯れてしまいます。

依存の度合いが強い場合は、近年「ネット依存外来」もあるので、専門家の力を借りるのも良いでしょう。久里浜医療センターには、ネット依存治療部門もあります。

今日はインターネット利用を取り巻く、子どもトラブルや犯罪、その対策について見ていきました。

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[文責=くぼようこ]

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